チリ入りのホットチョコレート (ショコラ)
このところホットチョコレートのレシピを見ることが多かったので、ショコラにでてくるチリの入ったホットチョコレートを作ってみました。映画のシーンの作り方を参考に作っているので、おいしいと言うより先に外見が似ている方を優先しています。だからベストなホットチョコレートと言う意味ではもう少し配合を変えた方がいいかも。とりあえずお試しあれ。
Scene: 街から街へとさすらうチョコレートショップを営むヴィアンヌとその娘は、昔風の保守的な田舎の村にたどり着く。店舗の大家である老婆(ジュディ・デンチ)は改装して開店した店の様子を見にやってくる。なにやら落ち込む様子の大家にヴィアンヌは話をむけるが彼女は乗ってこない。そこで貴女にぴったりなチョコレートをあげよう、きっと気分がよくなるとヴィアンヌはチリの入ったホットチョコレートを出す。鍋からチョコレートを背の高めのカップに入れ、チリペッパーをひとつまみ。その上からホイップクリームをたっぷりと。
Point: チリ入りのホットチョコレート(あるいはショコラショー)は調べてみるといろんなレシピがあって、最初からスパイスを鍋で煮てしまうものも多いのですが、今回はこの映画の中での手順を守って、ホットチョコレート、チリ、ホイップクリームの順で行きます。チョコレートはかなりダークな色合い。ホットチョコレートは牛乳にチョコレートをとかすので普通に作るとかなり薄い色になってしまいます。鍋を火からおろしておいておくと大分色が焦げ茶に戻りますが、なかなか映画の中の色は出ません。そのためかなりビターの中でも黒っぽい板チョコを使うのがお勧め。今回使ったのは製菓用のビターチョコレートですが、リンツとかヴェローナの55%以上のビターがいいと思います。
それからチリですが、今回はチリペッパーを使いました。挽いているやつなので、映画の中のもののようにクラッシュドチリみたいなサイズでは有りません。もしかしたらチリペッパーでも粗挽きのものがあるのかも。手に入ったサイズに応じて量を調整してください。今回使ったチリパウダーはカルディコーヒーで購入。アメリカ製でチリペッパー、クミン、オレガノ、ガーリック、食塩が入っています。においを嗅ぐとガッカモーレミックスみたいなにおいがするので、メキシコ風でいい感じです。この映画でも他のホットチョコレートを振る舞うシーンで「2000年前のレシピよ」という台詞があります。お店の名前もマヤだし、古代アステカ、マヤ文明のイメージで飲むとよろしいかと。ちなみにNYの有名なチョコレート屋さんJacques Torres Chocolateのチリ入りのホットチョコレート、"Wicked Hot Chocolate"はオンラインショップの紹介によれば、オールスパイス、シナモン、挽いたアンチョチリペッパー、スモークして挽いたチポレチリペッパーが入っているらしい。今回のレシピにはシナモンは入れていないけれど、お好みで入れると良いかもしれない。
ホイップクリームはさらに固く泡立てたものが既に入っている設定なので、ウィンナコーヒーみたいな感じでしっかり泡立てたものをたっぷりと。氷山の様に入れてください。
今回参考にしたレシピは先日紹介した「やっぱり美味しいものが好き」にのっているショコラショー(ピエール・エルメのレシピのもとづく)というレシピと天然生活の特集「桑原奈津子さんがつくるいつもチョコ」にのっているホットチョコレート(Chocolat Chaud aux Epices)のレシピ。配合が大事なのは分かっているのですが、色とスパイスとのかねあいでかなり変えてあります。もしチリを入れないで飲むときにはチョコレートの配合を少し減らしてください。たぶんちょっとくどく感じるかも。
Ingredients: マグカップ4杯分
ビターチョコレート 130 g
ココアパウダー 1/3 カップ (今回はバンホーテンのココアを使用)
牛乳 2と1/4 カップ
水 1/4 カップ
黒砂糖 小さじ2
チリパウダー 適宜 (一杯につき2つまみくらい)
生クリーム 1パック (これは適宜)
砂糖 少々(クリーム泡立て用)
How to make:
1. 生クリームを固く泡立てておく
今回は無謀にもジューサーで作成。ばっちり固いホイップになりました。
2. チョコレートを刻む
3. 牛乳、水、黒砂糖を鍋にいれ、中火で煮立つまで加熱
4. 煮立ったら弱火にしてチョコレートとココアパウダーを少しずつ入れて泡立て器でダマにならないようにかき混ぜる
5. 溶けたら粘りが出るまで混ぜ続ける
6. さらにごく弱火にして5分から10分火にかけておく
7. カップに6と7分目くらいいれ、チリを2つまみづつ入れる(好みで調整)
8. 生クリームをウィンナコーヒーの用にすくって浮かべる
9. 生クリームをとかしつつ飲む
Tip:
あまりお砂糖を入れない方がチリにはあうと思います。逆にチリを入れないときにはもう少しお砂糖を入れても良いかも。
Comment: ちゃんとチョコレートを刻んでつくるホットチョコレートって美味しいですね。ココアを練ってホットココアを飲むのが普通だったので、それだけでかなりうれしかったです。チリは最初ひとつまみだけ入れてみたのですが、それだと後味にぴりっとしたものが加わる程度なので、2つまみ強いれました。映画でもジュディ・デンチが一口のんで「これは…」というくらいですから、かなりスパイスがきいていたはず。ちょっと口の中がカッと温かくなるくらいでいいと思います。氷山状の生クリームを少しずつとかしながら飲むのもなんか幸せな気分になります。