ちょっと違う
旅行記のインターミッション。これはミラノの地下鉄の扉に這ってある注意書き。すごい大変なことになっています(笑)。
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旅行記のインターミッション。これはミラノの地下鉄の扉に這ってある注意書き。すごい大変なことになっています(笑)。
水難の相あり
ようやくの4日目。この日は私は朝から学会。午後は少しが時間が取れそうなので、母は学会会場裏にあるミラマーレ城を見に行くことに。学会会場から遊歩道がつながっているので、遊歩道から公園に入ったところで待ち合わせすることにして、朝別れました。この写真はその公園の中の花壇。このときはまさか雨が降るなんて思ってなかったのです。
学会の午前の部も終わりに近づいたころ、ゴロゴロといやーな感じの音が。これはやばい、と会場入り口まで出てみたものの、すでに豪雨。さらに雷がはんぱありません。公園の中の高い木に落ちてるらしくて、生木のさける音まで。ひえ~。さすがにこの雨では公園のカフェでまっててくれるだろうと思って、雨待ちして、ようやく合流できたものの、母はびしょぬれ。これはさすがにいくらなんでもたまらん、ということで一度宿に戻りました。しかし、あの雷はほんとにすごかった。大学以外は港くらいしかないから、ものすごい光って、よく見えました。とくに雷恐怖症じゃないけど、怖かったです。
豪華客船もマーチでお見送り
さて、ホテルまでバスでもどって、シャワーを浴びてお茶を飲んで。お昼も買ってきたサンドイッチとチーズ(写真。ちょっともさっとした感じのチーズだったけど、おいしくてむしゃむしゃたべちゃった)。すっかり出かける気をなくしていたのですが、どうやら陽もでてきたようだから、せっかくだし出かけることに。雨だったせいか、きれいにはれ上がって、気持のよい天気。ウィンドウショッピングしながら、中央のイタリア統一広場へ…とおもったらなんだかものすごい人だかり。ブラスバンドの音もしてるし何々?とおもったら、ちょうど豪華客船が入港してたんですね。花火はあがるは(昼間だからあんまりよく見えないけど)、放水はあるはもう大変。船の上も岸壁もものすごい人が鈴なりです。でもなかなか楽しそうで、年をとったら船で旅行がいいというのもわかるような気がしました。統一広場にはぱーっと陽がさして、建物の金の飾りが光ってとてもきれい。ほんとに絵のような景色でした。
やっぱり白ワイン♪
さて、この日は連日のイタリア飯、これは種類の問題ではなくて量の問題、にちょっと胃が休みをほしがっていたので(明日の夜は学会のバンケットだからどう考えても大量だし)、街歩きのときに目を付けていた(のん兵衛親子です)、ワインバーへ。ここを見かけたときにはものすごい混んでいたのですが、ディナータイムより早く入ったので、首尾よく席をとれました。ここにも定番のメニューはあるようなのですが、とにかく大ぶりのグラスに入った白ワインが魅力的。時間が早いせいで、バーを任されているお兄さんがひとりでテーブルサービスをしていて、慣れている人はカウンターに頼みに行っている様子。これなら、パブに行くような感じでよいのだなとあたりを付けてカウンターに向かってとりあえず白をオーダーすると、カウンターの脇にちょっとしたオードブルやチーズがはいっているガラスケースがあるじゃないですか。やっほー、こういうの大好き。早速、ザワークラウトみたいなキャベツと、じゃがいもの炒め物、ブロッコリーのサラダを指差しにてオーダー。結局ワインを3回おかわりして、優雅な夕暮れを楽しみました。北イタリアは地方ごとにワインがあって、特に白ワインがおいしかったけど、一番はここのワインでした。つめたくって、大ぶりのグラスでいい香りだった。また来たいものです。
フルコースはやっぱり無謀だった
さて、5日目。学会も残すところ1日半。夜はバンケットがあり、翌日にはトリエステをでます。
その日は自分のポスター発表の日だったので、とりあえず朝いちばんにでかけてポスターを張り、あとはほかの人のポスターをのぞいて、講演を聞いてといつもの通りに。ちょっと会場が狭かったので、息苦しかったですが、まあこんなもんでしょう。無事発表をおえ、あとはパーティ。メニューはもうちょっと思い出せないけど、ちゃんとばっちり前菜、パスタ、お魚、肉、デザートときて、死にそうでした。場所はイタリア統一広場に面してあるなかなか由緒あるカフェレストランらしく、なかなかおしゃれでおいしかった。特に最初のシャンパン。旧知、未知の様々な人と話ができて楽しかったです。
さよならトリエステ
翌日朝、予約しておいたインターシティに乗って、電車でイタリア最大の湖、ガルダ湖へ。帰国はミラノからなので、本当はミラノに3泊しようと思っていたのですが、なんだか猛烈に宿代が高かったので、ミラノに行く途中のガルダ湖畔に宿をとってみました。トリエステからは海沿いを走って、ベネツィアの内陸側の駅、ヴェネツィア・メストレ駅へ約2時間。そこで乗り換えてミラノ方面へ(電車は25分おくれだったけど…おかげか、メストレの駅でこんなの(右)も見れました)、デテンツァーノが今日の終着駅。この乗り換えた電車は懐かしのコンパートメント方式(4-6人の席が個室になっている)だったので、ちょっとうきうき。駅からはバスだとよかったんだろうけど、よくわかんなかったので、かばんをひいて湖畔まで歩いて、ようやくホテル発見。グリーンが鮮やかな、なかなか感じのよいところでした(hotel Piroscafo)。
ようやくピザを食べたのです
昼過ぎに到着したので、おなかもぺこぺこ。というわけで、ホテルの目の前のカフェ(ホテルの写真にはカフェからとっている)で、イタリアに来たのにまだたべていなかったピザを食べました。ランチだからグラスワインにピザとサラダをとってシェアして、十分。ピザはオリーブとアンチョビ。かなりおいしかったです。
このあといよいよガルダ湖に行くのですが、写真が多くなったので、ちょっとここで切ります。
遊覧船に乗るっていつでもワクワクです
ピザで満腹になったところで、さっそくガルダ湖へ。ガルダ湖のお目当てはシルミオーネと呼ばれる湖に突き出した半島。お城や遺跡があって、大変きれいなところだと聞いていたわけです。デテンツァーノから遊覧船で少々。まずはこの大きな湖とそのバックに広がる山脈に圧倒されていたのですが、シルミオーネに近づいてくると、かわいいお城や鮮やかなたてものが見えてきて、すごい奇麗。トリエステとは全然違うタイプの景色で、かなり感動。
イタリアンジェラートは大胆なディスプレー
シルミオーネは本当に細長い半島で、お城を中心にお土産屋さんやカフェなどが狭い所にいっぱいつまっています。半島の先にはローマの遺跡(っぽいもの)があり、結構おもしろかった。お土産屋さんはよく見ると大したものはうってないんだけど、冷やかして回るには十分楽しくて、数時間でしっかり見て回れました。で、暑かったのでイタリアンじぇらーとなるものをそろそろ食べてみたいなと、チャレンジ。手前がレモンでおくがミントチョコです。私たちがかったジェラート屋はかなりおとなしい感じのお店で、売り子さんも押しつけがましくなかったのですが、ほかの店は右のような写真のショーケースで大迫力。おまけにみんな3,4スクープあたりまえ、みたいな勢いだったのでちょっと怖かったです。
いよいよミラノの7日目
午前中にガルダ湖を出発して、駅に来たものの、1時間に1本の電車はなかなか来ず。途中ホームが変更になったりしてうろうろしましたが(ほんと、ヨーロッパの電車ってやつは…)、なんとかミラノ行きの電車にのることができました。今回は指定席じゃなかったので、ちょっとうろうろしましたが、ま、とくに問題なく席がみつかりほっと一息。ミラノの駅で地下鉄の72時間パスを購入し、地下鉄にのってホテルへ。最寄駅がDuomoだったので、中央駅から1本でわかりやすい。で、地下鉄の階段をあがって地上にでると目の前に左のような風景がどかーんと。おー!すごくシンプルに感動。実はミラノはあんまり期待してなかったんだけど(そのため予習不足)、いきなりこれなら期待できるかも!といそいそとホテルへ。この立地でこのお値段ならまあお手頃でしょ、という感じのお部屋で満足。が、これまで田舎のホテルに泊ってきたので、いきなり濃い~顔のダブルの背広のホテルマンにちとビビりぎみ。ま、英語は通じやすいのでいいや。インターネットが使えないのがちょっと参ったけど、しょうがない。
まずは腹ごしらえ
で、ちょうど昼過ぎになったのでまずは腹ごしらえ。しかし、その辺のカフェも混んでるし、かといってバーガーキングは嫌だし…。というわけで困ったときの「地球の歩き方」。どうやらパンツェロッティという食べ物があるらしい。ピザの生地にチーズやらトマトやらを入れてあげたパンみたいなものらしく、近くにお店があると書いてあったので、早速そちらへ。普通のスタンドなので店の外でたったまま食べたけど、これはおいしかった。大変はやっているお店で、たくさんの人が店のそとでもぐもぐ。イタリアのおばちゃんは2個標準で食べてましたが、とりあえず1個ずつで満足。今日はあとでお茶ものみたいし。
ここまで来たからには登んなきゃね
というわけで、早速ドゥオーモを観光。ステンドグラスに荘厳な柱と祭壇の中もなかなかすごかったけれど、やっぱりイタリアで大聖堂と来たら上に上らねば。フィレンツェのドゥオーモで痛い目にあったくせに(一番上に登るツアーの一番先頭になってしまい、ガイドについてほとんど休みなく階段を上がるはめになり、途中で気持ち悪くなった)、性懲りもなく階段へ。今回はツアーとかではなく勝手に上がるだけなので、楽ちん。エレベーターもあったけど、やっぱり階段で途中をみながら上がりたかったので、母とえっちらおっちら上がる。フィレンツェに比べたらかなり楽ちんでした。というわけでてっぺんの写真が一番上の右。これまでトリエステ、ガルダ湖とほとんど日本人観光客にであわなかったんだけど、ミラノではやはり日本人がいっぱい。この屋根の上でもずいぶんたくさん見かけました。ドゥオーモの後はそのとなりにあるガッレリア(アーケード、下の右の写真)をのぞいて、本ややらなにやら冷やかしてなかなか楽しかった。このガッレリアの抜けるとスカラ座が近くにあるのです。このアーケードで自分用のお土産に革の手袋を買いました。これからの季節楽しみ。
都会にきたらレストランに入りにくくなってしまった
あとは教会やらいろいろめぐって、お土産さがしにうろうろ。くたびれてちょっとウィーン風のカフェにはいって、ケーキを食べたり、ちょっと都会風の楽しみ。そうそう、こちらにきて驚いたのがコーヒー。普通にコーヒーを頼むとデミタスのカップにエスプレッソをワンショットのみいれたのがでてくること。ローマ~ヴェネツィアにいったときはそんなことなかったのに、トリエステではそうだったから北の特徴なのかしら。おいしいにはおいしいのだけど、すぐ冷めちゃうのでお茶の時には不向き。ついカプチーノを頼むのが習慣になりました。
しかし、都会って人の多さのせいかくたびれるのも早い。そろそろ夕飯と思ったものの、意外と涼しくてオープンカフェみたいな外の席には誰もいないし、くたびれてくるとレストランにぽっと飛び込むのも勇気が必要。しょうがないのでまたまた地球の歩き方のレストランのリストから探して行ってみる。でもここは観光客なれしているせいか、非常に気楽な感じで良かった。いい加減慣れたので、食事は前菜と軽めのメインに白ワイン、デザートはなしでカプチーノ。これならそんなに胃もたれせず食べられますし、食事なのに…と嫌がられることもないみたい。地球の歩き方にのっているせいか、近くに日本人の新婚旅行風カップルも。でもものすごい多いパスタとメインで参ってたのでちょっとかわいそうになってしまった。ともあれ、食べたのはミラノ風サラミとカプレーゼ、メインにイカのロースト、母はシャケのロースト。大変さっぱりと頂けました。早めに帰って宿でのんびり。旅もあと2日です。
その10分は辛すぎる
この旅も1日遊べるのはこの日が最終日。明日には日本に向けて飛び立ちます。というわけで、本日はミラノから電車で40分ほどにある有名観光地、コモ湖へ出かけました。別に予約もしてないので、とりあえず駅でコモ湖行のチケットを購入。いつものようにわからないといやなので紙に地名を書いて窓口に見せつつ聞いてみると、窓口のお姉さんがにっこり「ちょうどもうすぐでる電車があるわよ」と発券してくれた。チケットの時間をみるとあと発車まであと10分を切っている。そしてよくあることだけど、売り場とホームはかなり離れているんだなー。そしてその番線はさらに離れていたのです。さらに指定席だからきまった号車にのらなきゃならん。お姉さんの親切はありがたかったけど、もうすこしゆとりがほしかった。駅を小走りで走り抜けて、なんとか2分前に到着、無事乗れたけど、かなりハラハラしました。
江ノ島みたい
コモ湖はやはりとっても大きくて、遊覧船で真中までいくのに2時間。奥のほうまでいけばほとんどスイスみたいなところです。でもさすが超有名保養地。景色はとても素晴らしく、しずかな落ち着いた場所でした。真ん中あたりにあるベッラージオと呼ばれる小さな町に到着。小さいからどこも小さな階段でつながった露地になっていて、その路地脇がお店になっているという江の島みたいなつくり。お土産を探したり、のんびり見て2時間。お昼は湖畔のカフェでエビサラダとラザニア。ちょっと涼しかったので、ちょうどいい感じ。トリエステでは暑いくらいの日差しが、気持のよい日当たりです。帰りは高速船で40分。なかなか楽しいところでした。このままスイスまで行けたらねえ。
最後の夕食は近所のレストラン
ミラノに帰り着いて、また気に入ったあたりをそぞろあるいて、宿にもどり荷造り荷造り。出発前は今回はなにか忘れたかしらというくらい、かばんがすかすかで不安でしたが、お土産やら増えた本や書類でそれなりに埋まり、ちょうど良くなりました。今回は本当に楽しかったねえと話しつつ、地下鉄への行き帰りにみかけていたレストランに夕飯を食べに出かけました。前菜はトマトとオリーブのさらだと豆のリゾット、メインはエビのグリルとミラノ風ソーセージ。ちょっとしょっぱかったけど、さっぱり食べられました。
これにておしまい
そして9日目。最終日は、朝食後近所の教会や聖堂をはしごしてモザイクや建築を満喫(母の趣味)。気持のよい天気のもとホテルをチェックアウトして、空港へ。本当に楽しい旅行でした。
Fin.