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2003年12月 アーカイブ

2003年12月07日

Johnny English

ジョニーイングリッシュ1.A Man For All Seasons - Robbie Williams
2.Theme from Jonny English
3.Russian Affairs
4.A Man of Sophistication
5.Kismet - Bond
6.Truck Chase
7.The Only Ones - Moloko
8.Parachute Drop
9.Pascal's Evil Plan
10.Theme from Jonny English (Salsa Version) - Bond
11.Off The Case
12.Cafe Conversation
13.Into Pascal's lair
14.Does Your Mother Know - Abba
15.For England
16.Riviera Hideaway
17.Agent No.1

ミスター・ビーンことローワン・アトキンソンがめちゃくちゃなスパイを演じるコメディ映画。特に一曲目Robbie WilliamsのMan for all seasonsが良いです。映画の中でもメインのテーマとして使われ、映画の始まりと終わりに歌詞付きで出てきます。なかなかふざけた歌詞なのですが、テンポ良く楽しい曲です。ただし、冷静になって聴いてみるとメロディが結構単調。この曲以外は声なしの曲がほとんどで、うーん、007のパロディ風なんだろうがあんまり良くない。あとはABBAのDoes Your Mother Knowこれは映画の中でローワン・アトキンソンが口ずさむ(というかこれもお笑いの一部になってます)曲。というわけで、映画を見た人ならああここでかかってたよな、とか楽しめると思いますが、そうでないならば、いいのは一曲目だけでしょう。これもお笑いな歌詞(ちょっとお下品)だから映画見てないとつらいかもしれませんね。

2003年12月11日

リーグオブレジェンド 時空を超えた戦い

リーグオブレジェンドDir:Stephen Norrington Cast:Sean Connery, Shane West, Tonny Curran, Jason Flemyng, Naseeruddin Shah, Stuart Townsend, Peta Wilson

飛行機のなかでみた映画その2.
ストーリー:1899年、謎の軍団が世界大戦勃発を仕掛ける。それを防ぐためにクォーターメイン(ショーン・コネリー)を中心とした、スペシャリストのThe Leagueが結成される。そのメンバーはトム・ソーヤ、透明人間、ジキルとハイド博士、ネモ船長、ドリアン・グレイ、バンパイヤミナ。

まあなんかすごいというかむちゃくちゃです。もちろんちゃんとした原作のある映画なのですが、それにしてもすごすぎる。内容は想像通りのアクション…だけ。まあ7人も出すと当然、それぞれの人物紹介に時間を食われるわけですが、全体にありきたりのつまんない冒険ものといえましょう。

難しいのはみんなどれくらいそれぞれのヒーローのことを知っているかってことですね。有名人ばっかりだから問題ないかと思いきや、ドリアングレイの肖像を知らない人が結構いた。だから、全体としてはこれから続くシリーズもの(原作もあることだし)のイントロっていう位置づけっぽかったです。最後のシーンは特につづくぞっていう予告なんだけど、かなりいやらしい。個人的にはもし続編をつくるなら続編の最初にあのシーンを入れるべきだと思う。

ショーン・コネリーはいつものように伝説のイギリス人(それがどんな役でも)だった。スチュアート・タウンゼントは雰囲気のあるグレイを演じてはまっていた。よく考えれば、この人はクイーン・オブ・ザ・バンパイヤでレスタトやった人ですね。この手の時代物あるいは耽美的な役は得意なのかもしれません。

2003年12月22日

25時


Title: 25時
Author: デイヴィッド・ベニオフ
Category: 青春
Story: ヤクの売人だったモンティが過ごす、刑務所に入所する前日のお話。学校時代の親友、彼女、仲間とお別れパーティをする。モンティの心の動きとその決断は…?

Comment: 本の帯によると、スパイク・リー監督、エドワード・ノートン主演で映画化されたようです。日本公開は来春。

難しいですね。こういう話は。俗に言う青春ストーリーとか男の友情っていうのはよく分かりません。ただ、この文庫の訳者による解説は「男の友情!」って感じで書いてあります。読んだ感じでは男の友情ってかんじはしなかったですけど、少なくとも私は。

最初のうちは、3人(モンティとその友人2人)のまわりの話からはいるので、いつその話がくっつくのかしばらくよめなくて、ちょっといらいらした。よんでいてあきなかったし、一直線のストーリーである。主人公は魅力的な人物だけど、ちょっと漫画っぽい印象。だからこそ、このストーリーなんだろうけど。この話をどういう風に映画にしたのかちょっと興味がありますね。3人それぞれの話をより印象的にくみ上げていくといい話かもしれない。
★★★☆☆

2003年12月23日

姑獲鳥の夏 (京極夏彦)


Title: 姑獲鳥の夏 (講談社文庫)
Author: 京極夏彦
Category: 推理
Story: 「20ヶ月も子供を産まない妊婦ってありうるか?」文士関口が友人の古本屋「京極堂」の店主に尋ねた、というところからはじまる、密室推理。

Comment: ひとによってはかなり取っつきにくい語り口かと思う。私は最初しばらくはめんどくさかったが、何とかなった。心と脳の話を延々と京極堂が語るあたりでだめな人はだめでしょう。ただ、一応心理学やってる身からすると、おいおいというところもある。特にそのトリックはおいおい。しかし、読み物として面白かったし、かつてない大胆な発想とそれをささえる細かいイントロだと思う。ご存じのとおり、シリーズで何冊もつづいている京極堂だが、なによりでてくるキャラクターが面白いところにシリーズの基があるといえるでしょう。主要人物の設定もちょっとずるいとおもわないこともないけれど、こういう伏線のはりかたもこれまでにないので面白いといえるでしょう。ただし全般にさわやかというよりは怖気持ち悪い作風なので読む人を選ぶかもしれません。しばらく他の本をよんであきたら、続きを読もうかな。(気分としては★3.5位)
★★★★☆

2003年12月24日

ガンジス河でバタフライ (たかのてるこ)


Title: ガンジス河でバタフライ (幻冬舎文庫)
Author: たかのてるこ
Category: 旅行記
Story: ひとり旅になんとなくあこがれていたてるこさんが香港・シンガポール旅行でワイルドでフレンドリーな旅をした結果、本物の旅人になるまでの話。

Comment: かなりおもしろかったです。アジアの貧乏だが、自分で完全に行き先を決められる、行き当たりばったりの旅行のエピソードがたくさんあり、とても楽しいです。特にインドへの旅行はさらにコツのつかめてきた感じで、楽しめているエピソードが目白押しです。きっとこれをよめば旅に出たくなるはず。最近完全に独りの旅は余りしていないので、ちょっとうらやましくなりました。
★★★★☆

2003年12月25日

誰か ー Somebody (宮部みゆき)

Title: 誰か - Somebody (実業之日本社)
Author: 宮部みゆき
Cateory: 推理
Story: 有名財閥会長の運転手が死んだ。その真相を知るために残された姉妹は父の人生を本にする事を考えた。会長は姉妹に元編集者であった娘婿三郎に相談にのるよう指示をだした。三郎は運転手の人生をたどり始めたが…。

Comment: いつもの宮部みゆきのストーリーのように、ただ謎解きというのではなく、登場人物の心のひだのようなものを細かく書き込んであり、雰囲気というものが伝わってきて読んでいて面白かった。逆玉といわれつづける三郎の日々の大事なもの、耐えられるもの、耐えられないもの、穏やかな(穏やかであろうとする)暮らしが彼の心情を映し出していて、温かい気持ちになりました。
 それに比べて、父のなくした姉妹は、もちろんそういう書き方が意図的であるとは思うのですが、何を考えていたのかよく分からない感じがしました。最後の謎解きが終わっても、そうかそう考えていたのかという腑に落ちる感じがしなくて、なんだかなあと思いました。

謎解きの答えは半ばくらいで大体(一部を除いて)分かります(たぶん。私はその辺りでわかった)。もちろん本当の謎はその一部ってことなんでしょうが、この何となく分かる結末にむかっていく姿が哀しく感じられました。宮部みゆきのベストではないですが、結構いいと思いました。
★★★★☆

2003年12月26日

モンキームーンの輝く夜に (たかのてるこ)


Title: モンキームーンの輝く夜に (幻冬舎)
Author: たかのてるこ
category: 旅行記
Story: 大学在学中に香港にいって一人旅にはまってしまったてるこさんがこんどはゆるいラオスへ。どうやら運命の人(ラオス人)を見つけてしまった模様。恋の行方は…?

Comment: おととい読んだガンジス河でバタフライのたかのてるこさんの本です。これは5冊目なのかな。ガンジス~からモロッコとかいろいろいったあと、いつものように会社の有給でぷらっとやってきたラオス。はっきりいって怒濤の恋愛ストーリー。これを頭で考えてつくったら、あまーいはー●くいんろまんすみたいに成っただろうけれど、本人の体験を(おそらく)帰国してすぐつづったものだから、もちろんラブラブではあるんだけど、ものすごい勢いで引き込まれます。よみながらはらはらどきどき。ひとの恋愛なのに、いっしょになって心配したり喜んだりしてしまいました。ガンジス~の笑いののりは基本的に同じなんですが、本人が真剣に悩んでるので、笑えるところと笑っちゃいけないけど笑えるところがあります。彼女の笑いを求めて本を買う人でも納得してしまうんじゃないかな。たぶん読み始めたら恋いの結末が分かるまでやめられないでしょう。(★5はおもしろさから)
★★★★★

たかのてるこさんのサイトを発見しました。その後の旅や仕事に関する日記が読めます。私もこれからチェックすることにしよう!と思っています。12月30日(テレ東)にココリコと一緒の番組があるそうです。是非見よう!

2003年12月27日

朝ごはんの空気を見つけにいく (堀井和子)


Title: 朝ごはんの空気を見つけにいく (講談社)
Author: 堀井和子
Category: エッセイ
Story: 食べ物や生活スタイルの提案をしている筆者が、家族や友人のいつもの朝ごはんや理想の朝ごはんについて聞く。

Comment: もともとこういう生活エッセイが好きなので、本屋でぱらぱら見て、自分のセンスとあった本だとつい買ってしまいます。3食朝食でもよいというほど、朝ごはん好きの筆者の朝ごはんはうらやましいほど、シンプルだけどおいしそうです。日々パンを手作りしている筆者のパンとトースト(トースター)の話は読んでいるだけで欲しくなってきます。こういう軽い(っていうと怒られるか)うきうきするような楽しい本。特に最近朝ごはんの充実を計画していたので、参考にさせていただきました。(気持ちとしては★3.5くらいか)
★★★☆☆

2003年12月28日

魔法使いとリリス (シャロン・シン)

Title: 魔法使いとリリス (ハヤカワ文庫FT)
Author: シャロン・シン(中野善夫訳)
Category: ファンタジー
Story: 優秀な魔法使いオーブリーが、嫌われ者の変身術魔法使いグライレンドンに弟子入りする。グライレンドンの妻であるリリスに興味をいだくが、彼女はまったくといっていいほど人間に興味をしめさない。オーブリーは変身術の真実を知る。

Comment: ロマンティックなファンタジーというかファンタジー風の恋愛小説というか。どちらかというと設定といいストーリーといいファンタジーだとは思いますが、メインストリームは恋愛です。約280ページ。さらりと読めます。オーブリーの成長とリリスの態度の変化でストーリーが進みます。もちろん途中で結末も疑問も解けてしまうのですが、その後もラブストーリーとして楽しめます。しかしちょっとものたりない感じがしました。ストーリーの設定は同じハヤカワFTででている、フイリス・アイゼンシュタインの「妖魔の騎士」によくにています。どちらかというと「妖魔の騎士」の方が面白いと個人的には思います。この本を読んで面白かったら是非読んで欲しいです。
★★★☆☆

2003年12月29日

バニラスカイ

バニラスカイDir:Cameron Crow Cast:Tom Cruise, Penelope Cruz, Cameron Diaz, Kurt Russell

WOWOWの年末特集でやっていたのをみた。映画館で上映されている時に見ようとおもっていたのだが、見逃していたので。

出版界の帝王の息子であるデイビッド(トム・クルーズ)は父の後をつぎ、重役たちに疎まれながらも、ハンサムでリッチで力ある若者としてプレイボーイぶりを発揮していた。彼の誕生日パーティに友人が連れてきたソフィア(ペネロペ・クルス)に目を奪われる。しかし、デイビッドのガールフレンド(キャメロン・ディアス)は彼の心がわりに気づき、無理心中を図る。奇跡的に助かったデイビッドは事故のために傷でひどい面相になり体に障害が残った。その後デイビッドは…というお話。

この映画はある種あっとびっくりという映画なので、感想がむずかしい。ネタバレしたらホント意味ないので。

トム・クルーズはアイズ・ワイド・シャットの役とほぼ同じイメージの事態が理解出来ずに悩む若者。今回は顔のけがのための白いマスクが気持ち悪いです。キャメロン・ディアスは思い詰めるタイプのちょっと怖い女の子を演じていますが、そういうタイプにしては美人でゆとりがある感じ。なかなか印象深い役所です。ペネロ・ペクルスはデイビッドの心のよりどころとして最後まであるわけですが、少し映画全体の中では少し存在感が弱いかもしれません。映画そのもののからくりの中ではそれでいいのかもしれないけれど。カート・ラッセルの精神分析医はすごく良かった。ただ良すぎて、ちょっと話全体にはまらない感じもした。

キャストの中で一番気に入ったのは謎の男エドモンド・ヴェンチュラを演じるノア・テイラー。基本的にすっごく怪しい。このいかにもこの手の話にでてくる謎の案内人風でよかったです。ぜひこの人の他の映画を見てみたいなあ。

ストーリーにもどると、個人的にこのからくりはちょっと無理矢理だなと思った。でもアメリカの人なら日本人よりこういうもの(これがネタ)になじみがあるから納得しやすいかもしれない。ただ、「そういうことかい」とおもしろがれる映画なので、見てみるのはおすすめです。ただ観た上でこの映画がとても良いかというとそうとはいえないと思います。

最後にこれはすこしネタバレですが、
トム・クルーズのインタビューで、最後にデイビッドを起こすのは誰なのかという質問に、●●の名前の特定されない女性とこたえているのですが、特定の女性におこされたのかもしれないラストが印象深かったので、そんなにはっきり言わなくても…と思った。(すいません、観ていないと全然わかんないですね。)

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