メイン | 2001年12月 »

2001年11月 アーカイブ

2001年11月20日

高慢と偏見

高慢と偏見Dir: Simon Langton Cast: Colin Firth, Jennifer Ehle

数年前にBBCがJean Austin原作の「高慢と偏見」をドラマ化したもの。ご存じのように、映画「ブリジェット・ジョーンズの日記」はこの「高慢と偏見」を下敷きにかかれています。「ブリジェット・ジョーンズの日記」が気に入った私とオランダ人の友人は、ある晩Bridget Jones's Nightを企画して、シャルドネとミルクトレイ(イギリスのチョコレート会社キャドベリーがだしているチョコレートのパックの名前。原作Bridget Jones's Diary参照。これについてもいずれ、原作・シナリオのセクションでUPします)を手に、このドラマを見ました。とっても楽しい夜でしたが…全部見るととにかく長い!4~5時間かかる。私が部屋にもどったのは夜中の1時でした。先日渡英したときにDVDを買いましたが、ばっちり2枚組でした。

私はこのお話を①新潮文庫②Penguin Classics③ドラマの順で見たわけですが、ドラマも原作のほぼすべてのエピソードが入っているし、せりふも原作どおりのところがほとんどなので、びっくりしました。(だから長い)。筋は大概のJean Austinもの(EmmaとかSense and Sensibility(邦題は「いつか晴れた日に」)とか)と一緒で安心してみていられるラブストーリー。こういう時代物は衣装や背景がきれいでいいですね。このあたりのイギリス映画の細かな紹介はCheekyさんのシネマでUK & Irelandを感じようにとにかくいっぱいのっています。ロケ地から台詞まわしまで網羅した凄いサイトです。

さて俳優さんですが、Mr. DarcyはもちろんColin Firth(私は彼のファンなのです)、リジーはJennifer Ehle。最近のペンギンのペーパーバックの表紙は確かこの二人の写真になっているはず。最初に日本語の原作を読んだ私の中のイメージは、リジーはもう少しボーイッシュな女の子だったので、前述の友人に「このリジーはちょっとイメージ違うかも」といったところ、彼女は「そうだよねー。これだとリジーの方がジェーンより美人だもんね」と答えました。そーかなあ?日本とオランダだと美人の基準は違うのか。それとも私の趣味の問題か?うーん。どちらにせよ、Jennifer Ehleは彼女らしいとっても魅力的なリジーを演じています。

前述のBridget Jones' Nightは、とにかく口実を作って飲むという理由以外に、ある一つの目的がありました。それはBridget Jones's Diaryの続編である、Bridget Jones, Edge of ReasonにBridget が本人としてのColin Firthにローマまでインタビューに行く場面があって、Pride and PrejudiceのMr Darcyが池で泳いでシャツがずぶぬれになるシーンについて執拗に聞くところがあります。2人ともそれがどんなシーンだったか思い出せなかったので、是非見てみようということになったのです。このシーンは原作にはありません。で、見てみた結果、リジーがペムバリーでダーシーに偶然会うシーンの前でした。ダーシーが一度リジーと挨拶して別れたあと、もう一度もどってきて叔父夫婦に紹介してもらう訳ですが、この1度別れてというところに、着替えるためという理由付けをするためだろうか?この原作にないダーシーが池で泳いでずぶぬれのまま館まであるくシーンと、ダーシーが召使いの手をかりて風呂に入るシーンはよくわからない。水戸黄門の由美かおるの入浴シーンと一緒か?まあ、ダーシーが自分の高慢な部分を変えなくてはと悩んでいるシーンってことでしょうけどね

Evolution

エボリューション (DVD)Dir: Ivan Reitman Cast: David Duchovny, Orlando Jones, Julian Moore, Sean William Scott

この映画、かなり笑えます。はっきりいってベタな笑いです。ちょっとグロの要素が強いですが、ここまでいくと許せます(最初のデートにはお勧めしません)。特に最後のほうにいきなりダン・アクロイドが出てきたときには、そーくるか!と大爆笑。やっぱりゴーストバスターズの監督でした。

デビッド・ドゥカブニーもコメディを2.5枚目役としてうまくこなしてます。彼といえばXファイルですが、一番最近見た彼の主演映画はミニー・ドライバーと共演した"Return to Me"というラブストーリー(私は好きだな)。いかにも派手な2枚目役でした。

ドゥカブニーの相棒のオーランド・ジョーンズはなかなかうまかった(グロの部分のほとんどをこの人がこなしていたけど)。この2人の掛け合いをみていて、なんとなくジャッキー・チェンの"Shanghai Noon"を思い出しました。ジュリアン・ムーアはボケ役で登場(宣伝どおり)。でもこの映画ではちょっと印象薄かったかも。ショーン・ウイリアム・スコットはいつものとおりマッドなしょーもない若者役だったけど、なかなかはまってました。しかしこの人って、"American Pie"といい"Road Trip"といいこんな役ばっかり。

Harry Potter and ... (J.K. Rowling)

ハリーポッターと賢者の石
Title: Harry Potter series (Bloomsbury Pub Ltd)
Author: J.K. Rowling
Category: Fantasy (Movie)

みなさんご存じハリー・ポター。いよいよ公開ですね。楽しみ、楽しみ。もともとファンタジーが好きな私は、この本の噂はずいぶん聞いていました。でも実際に手に取ってみたのは、ちょうど3巻がペーパーバック化された頃で、4巻の発売を控え、書店に山積みになっていた頃(ようは仕事に詰まっていたので、現実逃避だったのですが)。そのころはまだ「英語の本は気に入れば読み通せるけれど、そんな本は10冊に1冊」程度だったので、この本も読めるかどうか危ぶんでいました。おまけにこの本は最初がつらい。英語は子供向けだから読みやすいものの、最初はとことん「可哀想なハリー」なので、ちょっとうんざりします。しかしそこさえ抜けてしまえばホントに面白いです。英語もそんなに難しくないので、英語版もおすすめです。私も、あんまりに面白かったので、その週の内に3巻まで購入し、ソファーに丸まって読み続けました。4巻も一昨年のクリスマスに売り出され、早速購入してよみました。

個人的には3巻が一番面白かったかな。シリーズが進むにしたがってどんどん長くなるハリー・ポターですが、4巻は人が死んだりするし、とにかく1日が長いので、面白いけどちょっとねという感じ。
 面白いのは英語ペーパーバック版では表紙の画家が1・2巻と3巻と4巻それぞれ違うこと。だんだんハリーの顔がりりしくなっていきます。5巻もそろそろでるのではないかと期待してます。

ハリーの魔法の教科書とキディッチの歴史の小さな本も出版されていますが、それは読んでいません。誰か読んでいたら感想をお知らせください。素朴な疑問として、キディッチってそんなに面白いのだろうか?ナショナル・リーグレベルまで行けばまあ楽しいかもしれないけど(4巻参照)、学校のレベルではハリーがとれるかとれないかで大概勝敗がついてしまうんですから。

2001年11月21日

Bridget Jones's Diary 1

ブリジェットジョーンズの日記 O.S.T.
1 Out Of Reach Gabrielle
2 Respect Arehta Franklin
3 It's Raining Men Geri Halliwell
4 Have You Med Miss Jones? Robbie Williams
5 I'm Every Woman Chaka Khan
6 Don't Get Me Wrong Pretenders
7 Kiss That Girl Sheryl Crow
8 Killin' Kind Shelby Lynne
9 Someone Like You Dina Carroll
10 Not Of This Earth Robbie Willams
11 Can't Take My Eyes Off You Andy Williams
12 Love Rosey
13 Stop, Look, Listen (To Your Heart) Diana Ross & Marvin Gaye
14 Dreamsome Shelby Lynne
15 It's Only A Diary Patrick Doyle
16 Pretender Got My Heart Alisha's Attic
17 All By Myself Jamie O'Neal
18 Woman Trouble Artful Dodger & Robbie Craig
19 Ring, Ring, Ring Aaron Soul

映画そのものが気に入ったので、イギリスで発売初日に買ってしまった1枚(ポスター付き)。かなり気に入ってます。
ふつう映画の最中にかかっている音楽はそんなにおぼえていられないのですが、最後にクレジットがでるところで、Robbie Williamsがシナトラばりに歌っているのに気づいて、この曲"Have You Met Miss Jones?"はしっかり覚えています。これは古い曲のカバーだと思うのですが、原曲が思い出せない。誰か知ってたら教えてください。
ちなみに私はRobbie Williamsのファンでもあります。だから彼の歌っているもう一曲"Not Of This Earth"もかなり気に入っています。(しかしこの曲はイントロが長い…)。次のトラックが懐メロ "I can't Take My Eyes Off You"。ここでこの曲を持ってくるセンスはなんか好きだなあ。
あとは16曲目の"Pretender Got My Heart"。この曲同じ頃に公開されたショコラのテーマだったようなきがするんだけど、どうでしょう?ジョニー・デップがギターで弾いていたような…。ショコラのサントラは持っていないので、これも誰か知ってたら教えてください。
この次の曲が、レニー(Bridget)が宣伝でも熱唱していた"All By Myself"。この曲は映画で歌っていたのを聞いたときにも「よくもまあこんなにぴったりの曲をさがしてきたなあ」とおもったのですが、これはこの映画のためのオリジナル。30代の独身の女の子が一人寝間着姿で熱唱するような…とでも依頼したのだろうか?

おまけ:このアルバムは全体に騒がしい曲からゆったりした曲に移行していくので、先日それを忘れて仕事中にCDをかけたら、いきなりスパイスガールズ?と白い目で見られた。とほほ。

2001年11月28日

A.I.

A.I.Dir: Steven Spielberg Cast: Haley Joel Osment, Jude Law, Frances O'Connor Narrator: Robin Williams

今年の夏、日本に帰ってきて最初にみた映画です。暑い盛りに藤沢の小さな映画館で見ました。天才子役オスメント君の演技はほんとにすばらしく、中途半端な子役になってしまったのではという私の危惧(最初に登場した時、すでに体型がぽちゃっとしたお子さま体型からすらりとした感じを受けたためです)をあっさり吹き飛ばしてくれました。将来も楽しみです。しかし、彼の次の作品Pay it forewordは、あんまり興行的には成功しなかったようですね。近い内に、レンタルビデオでチェックしようと思っています。

映画そのものは、未来のおとぎ話としてとっても面白かったし、最後は泣けます(泣けるように作ってある)。アンドロイドのジュード・ロウも存在感があって良かった。全体にホンワカした感じでよかったです。海に沈んだ都市のイメージも好きです。が、アンドロイド狩りとその後の見せしめにアンドロイドを壊すシーンは、いかにもスピルバーグ的でちょっといただけなかった。スターウォーズの臭いがぷんぷん。キューブリックの原案をという映画ですが、一応彼(スピルバーグ)が監督ですからしょうがないんでしょうけど。

さて、そもそもなんでこの映画を見ようかと思ったのかというと、キューブリックの遺作 Eyes Wide Shutの最後の台詞に仰天したからなんです。いろいろあって、よりをもどしたニコール・キッドマンとトム・クルーズ(実際には離婚しちゃいましたが)の会話(注:うるおぼえだし、適当に訳している)

  女「人生で最も大切なことがわかったわ」
  男「何?」
  女「F○CK!」

=the end=

えー。キューブリックの最後のメッセージが「F○CK!」???
この映画に関する話はまた書くとして、この映画を見終わった感想は「そりゃないよ」。映画そのもの賛否両論あったし、なんかこうしっくりこなかったのです。それで、まあキューブリックが企画していた最後の映画として、とってもきれいに仕上がったA.I.は「あらまほしい」遺作に見えました。

About 2001年11月

2001年11月にブログ「Chips with everything」に投稿されたすべてのエントリーです。過去のものから新しいものへ順番に並んでいます。

次のアーカイブは2001年12月です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。