Dir: Steven Spielberg Cast: Haley Joel Osment, Jude Law, Frances O'Connor Narrator: Robin Williams
今年の夏、日本に帰ってきて最初にみた映画です。暑い盛りに藤沢の小さな映画館で見ました。天才子役オスメント君の演技はほんとにすばらしく、中途半端な子役になってしまったのではという私の危惧(最初に登場した時、すでに体型がぽちゃっとしたお子さま体型からすらりとした感じを受けたためです)をあっさり吹き飛ばしてくれました。将来も楽しみです。しかし、彼の次の作品Pay it forewordは、あんまり興行的には成功しなかったようですね。近い内に、レンタルビデオでチェックしようと思っています。
映画そのものは、未来のおとぎ話としてとっても面白かったし、最後は泣けます(泣けるように作ってある)。アンドロイドのジュード・ロウも存在感があって良かった。全体にホンワカした感じでよかったです。海に沈んだ都市のイメージも好きです。が、アンドロイド狩りとその後の見せしめにアンドロイドを壊すシーンは、いかにもスピルバーグ的でちょっといただけなかった。スターウォーズの臭いがぷんぷん。キューブリックの原案をという映画ですが、一応彼(スピルバーグ)が監督ですからしょうがないんでしょうけど。
さて、そもそもなんでこの映画を見ようかと思ったのかというと、キューブリックの遺作 Eyes Wide Shutの最後の台詞に仰天したからなんです。いろいろあって、よりをもどしたニコール・キッドマンとトム・クルーズ(実際には離婚しちゃいましたが)の会話(注:うるおぼえだし、適当に訳している)
女「人生で最も大切なことがわかったわ」
男「何?」
女「F○CK!」
=the end=
えー。キューブリックの最後のメッセージが「F○CK!」???
この映画に関する話はまた書くとして、この映画を見終わった感想は「そりゃないよ」。映画そのもの賛否両論あったし、なんかこうしっくりこなかったのです。それで、まあキューブリックが企画していた最後の映画として、とってもきれいに仕上がったA.I.は「あらまほしい」遺作に見えました。