※これは本のリンクです。
Original Title: PARIS, JE T'AIME(2006)
Dir:ガス・ヴァン・サント、トム・ティクヴァ、ウォルター・サレス、ジョエル・コーエン、 イーサン・コーエン、グリンダ・チャーダ
Cast: ナタリー・ポートマン、 ジュリエット・ビノシュ、イライジャ・ウッド
Story: パリの各区でおこる約5分のショートストーリーのオムニバス。18本のラブストーリーから、様々なパリの姿が浮かび上がる。
オフィシャルサイト: http://www.pjt-movie.jp/
Comment: 土曜日の午後に都内で仕事が入ったので、少し早くでかけて久々に銀座で映画。10:35からの1回目の上映にもかかわらず客席は3分の2以上うまってました。
オフィシャルサイトのストーリー地図を見てもらうとわかりますが、パリの各街区をベースに18本のラブストーリーが展開します。各ストーリーの最初には場所と監督の名前がでて、約5分のショートムービー。
イメージとしてはラブ・アクチュアリーのやたらストーリーが多くて、関連性の薄いものという感じでしょうか。最後にそれぞれのストーリーの登場人物がお互いに話したりしている「繋がり」のシーンも出てきます。
こういうオムニバス映画はそんなに得意ではないのですが、何となく今回は面白そうな感じがしたので、見に行きました。なかなか楽しかった。
一番好きだったのは10区のフォブール・サン・ドニ。監督はトム・ティクヴァ (ほら、パフュームの人ですよ)で女優志望の女の子ナタリー・ポートマンと盲目の青年メルキオール・ベスロンのラブストーリー。ナタリー・ポートマンはやっぱり凄いなあと思います。自然に目がいくし演技もすばらしい。たった5分の時間をフルに使って、とても印象にのこるお話。
それからペール・ラシェーズ墓地のオスカーワイルドの墓の前でけんかするカップルの話も良かった。ちょっとした風景をカットしてきた物がつぎはぎされて、呼吸しているパリを表現しているって感じなんでしょうね。
ちょっと嬉しいのはパリはあまりに映画の舞台として登場しているので、その各地区でとられた映画にたいして各監督がちょっとしたオマージュを入れていること。フランス映画はそんなに観ないから分からないけど、いろんなところでちょっとしたいたずらが仕掛けられていて、観ていて楽しかったです。俳優さんたちも結構有名なベテラン勢ぞろいで、各エピソードが5分しかないなんて、ちっとも気づきませんでした。短い分、色々印象的に覚えていてなんとなく人に話したくなるような映画でしたね。
例えば12区のバスティーユの話では別れようと思っていた妻に白血病の宣告がなされ、彼女を看取るまで、彼女の思うようにせわしてやる話があるのだけれど、彼の自分の本意ではない行動の一つに「村上春樹のスプトーニクの恋人を読んで聞かせる」というのがあって、何となく可笑しかった。
それぞれの映画の関連性は、映画をみたあとで公式サイトをみるとなかなか面白く、前述のオスカーワイルド墓の話でオスカーワイルドとして登場するのは14区の監督をしているアレクサンダー・ペインであるとかそんな話がいろいろあります。
一番印象に残ったのはトム・ティクヴァの作品と書きましたが、オフィシャルサイトによればそれもそのはず、この映画の発端となったのはこの作品の様です。
ともあれ、この映画をみれば絶対にパリに行ってみたくなること請け合いです。
食べ物は…5分間だとほとんど飲み物ですね。食事のシーンもあるにはあるけど、ほとんど手元が写っていないのです。3区ではパブでビール、4区では白ワイン、6区ではレストランでボルドーのグラーブ(赤ワイン)、19区ではカフェのエスプレッソ、結構印象的に使われていますね。
コメント (4)
こういうタイプの映画はコチラの映画館では上映されないでしょうが(しかし、ちょっと待てばコミュニティシネマあたりであるかも・・)
何だか柄にもなく最近ラブストーリーが観たい気分なので興味をそそられますね。春だからか?!
何?パフュームの監督さんのもあるのですか!
しかし五分で話しを完結(?)させるのなんて難しいのでしょうね~ぎゅっと濃縮していそう。
ラブストーリーといえば、ホリディなんかはコチラでもやっているので観に行こうかな~なんて思っておりまする。
投稿者: たらり子 | 2007年03月26日 22:18
日時: 2007年03月26日 22:18
>たらり子さん
そうですね、この手の映画はうちの近所でもあまりかからないかも。DVDがでたら是非。
この日はラストキングオブスコットランドとどっちを見ようか迷ったのですが、一人でみるのにはサスペンスよりはラブストーリーかなと。
ホリディもみたいんだけど、相方と一緒に見に行こうといっているので、しばらくお預けです。
そうそう、パフュームの監督さんトム・ティクヴァの作品もありますよ。彼のが一番好きだな。
投稿者: konama | 2007年03月27日 00:00
日時: 2007年03月27日 00:00
ムムっ!これは見てみたいっです。神戸も上映するんですね・・行こうっ!フランス映画ってすぐどこでも上映終わってしまうので、教えていただいて嬉しいです。パリの街並みも見たいし、ナタリーポートマンも好きだし(知的美人!)・・ありがとうございます!
投稿者: ぢょーぢ | 2007年03月27日 12:01
日時: 2007年03月27日 12:01
>ぢょーぢさん
私は長編のフランス映画はちょっと苦手なのですが(後味がわるい思い出が多いので)、今回のは短編のオムニバスだったので、楽しく見られました。
5分て意外と長いなと思いますよ、きっと。おすすめです。
投稿者: konama | 2007年03月28日 00:15
日時: 2007年03月28日 00:15