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つまみぐい文学食堂 (柴田元幸)

これがホントの三日坊主…新年3日更新してからそのままって、もう。失礼致しました。
どうも年末年始は仕事に押しつぶされる傾向にあるようです。

ともあれ、最近読んでいる本のご紹介をば…

つまみぐい文学食堂
つまみぐい文学食堂
posted with amazlet on 07.01.31
柴田 元幸
角川書店
売り上げランキング: 16883

Category: 食べ物エッセイ
Contents:米文学翻訳で有名な作者による、文学にでてくる食べ物エッセイ。漫画家、吉野朔実のイラスト付き。「本の旅人」に連載されていたものを単行本化。

Comment: ポール・オースターをはじめ、翻訳アメリカ文学を愛好する人がいつもお世話になっている柴田元幸氏による、文学に出てくる食べ物についてのエッセイです。本屋で見つけたとき、ぱらぱらめくって、『白鯨』にでてくる鯨のステーキの話なんかを見つけて、「なんだかおいしそうぢゃん」と思って買ったのですが、ほとんどの食べ物の話が「美味しくない話」になってます!
どの話も面白いし、なるほど…という感じなんですが、美味しい話よりはまずい話、不思議な食べ物に関して熱心に(気持ちはとてもよくわかるけど)書いてあるので、そういうのがあまり好きでないかたはちょっと面食らうかも。

でも、目次をみても、
根菜類、禽類なんてものに混じって「不在の食物」「不味い食事」「空腹、飢え、断食」
なんていう項目があるくらいですから、推して知るべし。でも確かに本の中で「話題に上がっているけれどついに登場しない食べ物」っていうのは妙に気になるモンですよね。

ちなみに「人等」という項目もあります。ホントに。
(「スイスにて」っていうのが一番すごいかな。)

相変わらず斜に構えた語り口ですが、やはり幅広い知識とウィットがあふれていて、通勤で毎日少しずつ読んで楽しかったです。吉野朔実氏の著者がモデルであろうとおもわれるとぼけたイラストが、その雰囲気に合っていて、読み終わった後もう一度イラストのページを見て楽しみました。


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コメント (4)

たとえまずいものでも、かなり気になりますー。おもしろそう。
でも単行本ですかー。うーん。

この手の本好きには面白い本だと思います。うーん文庫化はするのだろうか。ソフトカバーだからどうかな。

私は、おいしそうなお料理の話も面白いけど、「不味そうな料理」の話しって、もっと面白そうと思う感覚の持ち主ですが(笑

自分で食べるのは躊躇しても、話ならどんど来なさい!!

>たらり子さん

不味そうな料理だけじゃなくて、
食べてはまずいものの話もあります(笑)。シュールですが、どんといってください。

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2007年01月31日 20:50に投稿されたエントリーのページです。

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