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疲労困憊の夜ですが

【スーパーセレクション】くら
ウィーンの旅行記の途中ですが、ちょっと一休み(あれはあれで、結構まとめるのは大変なので)。今日はこれまでの疲れがどっとでて、疲労困憊。夕方に会議が入っていたので、帰ってきたのも9時すぎていたのです。が、最近食べ物のうまそうな本ばっかり読んだせいで、なんかちょっと食べて呑みたい!という欲求大だったので、ひとりだって言うのに久々に秘蔵の泡盛を冷凍庫から引っ張り出してきて、かつおの酒盗やらなにやらで一杯。今日は本当に暑くて参ったけど、結構元気になりました。

この泡盛は以前の職場の友人が沖縄で買ってきてくれた古酒。43度なので、冷凍庫でも凍らない。よく飲みに行った友達だったから、飲兵衛土産。氷を詰めたグラスにそそぐとトロっとちょっと金色がかった液。呑むと鼻の奥でにおいがして、とても幸せな気持ちになります。彼も最近はどうしていることやら。

機嫌良く酔っぱらったところで、皆様にもこの美味しいもので酒がのみて~と気持ちを味わって頂くべく、最近読んだ本をご紹介。

ごくらくちんみ
ごくらくちんみ
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杉浦 日向子
新潮社 (2006/06)

去年なくなった杉浦日向子氏の本。新潮文庫が文庫化したので、購入。彼女のことはNHKの「お江戸でござる」のヒトとしてしか認識していなかったが、彼女が「もっとソバ屋で憩う」という本をだしていたのは知っていたので、きっとのんべ話もあるんだろうと何となく思っていた。で、この本はいろんな珍味で酒を飲む一場面を切り取った短編集なのだが、もう、あ~っと叫びたくいなるほどうまそうなのです。特にそれぞれの話の頭に彼女の小さなスケッチがかいてあって、どんなふうなものなのか説明が書いてあるんだけれど、ホント”スキだねえ”って感じの一言なんですよ。そして、まだまだ食べてないけど食べてみたいものがいっぱい世の中にはあるなあと感じさせてくれます。特にどれも酒とセットなのでたまりません。

螢坂
螢坂
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北森 鴻
講談社 (2004/09/22)
売り上げランキング: 57,265

これは毎度おなじみ北森鴻氏の連作ミステリの「香菜里屋」シリーズ。三軒茶屋にある路地裏のビアバーのマスターが安楽椅子探偵として様々な謎を解くシリーズなのだが、今回はなんかいつもよりより美味そうな雰囲気がパワーアップ。ビアバーなので、つまみはどちらかといえば洋風だけれど、読んでいると本当に口につばがたまります。今回の謎解きに関してはいくつか不満もあるのだけれど、食べ物に負けました。ちなみに和風のつまみが良い方はギャグっぽいですがぶぶ漬け伝説の謎 裏京都ミステリーのシリーズがおすすめ。

文人悪食
文人悪食
posted with amazlet on 06.07.26
嵐山 光三郎
新潮社 (2000/08)
売り上げランキング: 50,117

最後は嵐山光三郎の文豪を食で読み解く本。これは飛行機の暇つぶし用に買ったんだけど、かなり読みでがあっておもしろかった。膨大な量の文献を読み解いた本なのだが、氏の語り口が軽妙なので、本当に楽しく読める。森鴎外の好物「饅頭茶漬け」をはじめ、様々な文豪の嗜好・欲が描き出されており、またそれぞれの作品を読み返したくなる。また氏が回想する壇一雄氏らとの思い出は、文豪たちの生きた時代と現在をはっきりと結ぶ不思議な道筋になっている(そんなに昔のことじゃyないんだな~と)。

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コメント (8)

おぉ!呑んでますね?
そして、読んでますね?

konama:

>骨なしさん

読みながら呑むこともしばしば。
骨なしさんのお店を舞台にしたお話とかあったら、面白そうですよね。美味しくて不思議なお話。

「香菜里屋」の工藤マスターと「海月食堂」の骨なしマスターのイメージがどうも重なっているたらり子です(いや、まぢで)。こんばんは!
まあ、工藤マスターはどっちかというと寡黙だけど(笑)
そして、「ぶぶ漬け伝説」のノリが骨なしマスターのblogのノリとも重なったりして・・・
「じゃ」を「ぢゃ」とか書いてあるぢゃない?(笑)

そうか~「蛍坂」は文庫本になっていないので未読だけど、「桜宵」も「花の下~」よりも美味そう度がかなりアップしていたので、期待ですね!

個人的には北森氏には、氏の現在お住まいの地(笑)のおいしいものをネタに作品を書いて欲しいなあ~。

杉浦日向子 の「もっと」がつかない「もっとソバ屋で憩う」は私が行った事のある蕎麦屋の事が出ているらしく買おう・・とは考えていたんだけど。やっぱ、酒の肴のほうがいいや(笑)こっちにしよう。

「文人悪食」・・興味津々。

konama:

>たらり子さん
「香菜里屋」は工藤マスターひとりの店ですが、骨なしさんのところはモスさんもいるし、もっと盛りだくさんになりそうですけど(笑)。すてきな常連さんがいるところは同じですね。

杉浦さんの本、のんべにはたまりません。
文人悪食もたらり子さん気に入ると思うなあ。
是非。

森鴎外の「饅頭茶漬け」は、時折テレビなどで
紹介されてますね。
レポーターが恐る恐る食べてみると・・・
『お? 案外うまい!』って顔をするのが
どうも未だに信じられません(笑)

食べて確認してみたいです☆

konama:

>神井さん

饅頭茶漬けは、どうやら潔癖性(生ものを避ける)の産物のようですね。小豆がゆのようでわるくないんだどうですよ。

あん入り餅のお雑煮食べるところとかは抵抗ないんじゃないかしら。

ぢょーぢ:

人の食の好みって性格がわかって面白いですよね~!嵐山光三郎のこの本興味深々!

最近、暑いので、「冷ご飯にキンキンに冷えた麦茶に梅干」って夏の定番なんですが、冷ご飯に麦茶って気持ち悪いって言われてますの(涙!)ああああ!

konama:

>ぢょーぢさん
麦茶…。気持ち悪くないけど、なんとなくほうじ茶とかのほうがうまそうな気はするけど、どうなんでしょ。梅干しとの相性は悪くないようなきがする。

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2006年07月26日 22:51に投稿されたエントリーのページです。

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