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Original Title: Everyone Says I Love You (1996)
Dir: Woody Allen
Cast: Woody Allen, Julia Roberts, Drew Barrymore, Natasha Lyonne
Story: 富豪の娘スカイラーは好青年のホールデンとつきあっていて、NYの街を恋のデュエットをしながらそぞろ歩いていく(ミュージカル風)。妹のDJはそれを冷めた目で見ているが、父とでかけたヴェニスではゴンドラ漕ぎに恋をして出会って5日で結婚をきめる。そしてその間父(ウッディアレン)は…
Comment: ラブコメもミュージカルも好きなはずなのに~。年を取ったのかたまに「見てる方がこっぱずかし~」という気分になってしまいます。まあビデオでみてるのがいかんのかもしれないが。
みんなが熱に浮かされたように恋をして、そしてすべてはこともなし。ふわふわとした恋の気分はミュージカルで飾られ、その真実みのないところ、うつろな部分もべたな展開で。そして我に返った登場人物達は「私ってクレージーだから」ということに。そんな全体の作りがまあウッディアレンの斜に構えたコメディになっていて、ちょっとやられたなと言う気分にさせられます。こののりが好きかどうかはかなり別れるところでしょうが。
印象的なのはラスト近くのパリのクリスマスの橋の下のシーン。これまで繰り返しでてきた「愛に見捨てられたから」という歌をモチーフにクリスマスパーティの正装に身を包んだ二人がデュエットし、ダンスをおどります(含むワイヤーアクション(笑))。きっとウッディアレンはこのシーンがとりたくてこの映画をつくったんだろうなあ。そのシーンに自分が入っているっていうのがすごいと思うけれど。
そんなわけで、パーツはべたなのりですが、全体としてみれば楽しめる映画でした。
出てくる食べ物はそんなにないのですが、ひとつはweb拍手で紹介したベリーニ。ベニスのオープンカフェのようなレストランでウッディ演じる父のジョーが僕はビールにするけど何にする?と娘のDJに聞くシーンで「私はベリーニ」と答えています。桃とシャンパンのカクテルはNYのペントハウスに住むお嬢様のチョイスともいえるし、ベニスの恋の夜にと言う感じでもあります。
もうひとつは一家のドイツ人の家政婦さんの笑える科白。このパスタ、ソースは?と聞かれて
「イタリアのパスタにはソースが必要なんでしょうけど、ドイツのパスタには必要ないんです!」