忘れないうちに食べ物編も。映画館で一度見ただけなので、うるおぼえなのですがあんまりたくさんは出てこなかった気がします。記憶をたぐり寄せるとき、その日の夕飯に何を食べたか思い出すというのはよくやる手段で、食べ物は比較的記憶につながるものだと思うのですが、そういう記号としては使われていませんでした。
中華料理屋でまずそうに食事をする二人~あれはイカなのかチキンなのか?
だんだん二人の仲がぎくしゃくしてくるところで、二人で黙りこくって食事をするシーンがあります。口をひらけば、石けんに髪の毛がついているのががまんならないとか、相手のイヤなところを並べまた黙りこくる。その間、箸使いもたどたどしく、不器用に(やっぱりまずそう)食べているのがなにか中華の炒め物。野菜とイカあるいは鶏の塩味ベースの炒めだと思う。ニューヨークの設定だからどちらも有りだと思うけれど、ジョエルが選ぶとすればチキン、クレメンタインが選んだとすればイカなんじゃないかなあ。と考えるとイカのような気がしますね。どちらにせよそんなシーンなので、うまそうとは思えません。
小さい頃のトラウマ ~チョコチップクッキー
消す前に思い出す様々な思い出の一つに、お母さんに愛されなかった少年時代がでてきます(このあたりも妙に説明的な設定でかえって笑えるのですが)。テーブルにのった大きなアメリカンタイプのチョコチップクッキー(スターバックスのクッキーや、ステラおばさんのクッキーのような直径10センチ超のクッキーを想像してください)をジョエルがほおばっています。美味しそうだけど、あの強迫的にきれいな台所なら、きっとチョコチップクッキーミックスで作ったんだろうなあと想像。
ピクニックのチキン ~フライドチキン
パーティの苦手なジョエルが、浜辺でのピクニックのようなパーティでひとりはじっこでさらに盛られたパーティフードを食べている。なんか適当なサラダとフライドチキン。ケンタッキーのチキンよりは、自家製の粉が吹いたような感じの揚げ具合。すっかり冷めて美味しいのかどうか。そこにクレメンタインがやってきて声をかけ、「そのチキン頂戴」とかってにフライドチキンを皿からとって食べてしまいます。その食べている様子からもそんなに美味しいものではなさそう。きっと昔日本でもはやったフライドチキン用スパイスを衣にしてあげたんだろうなあ。ぱさぱさしていそうです。サラダもなんか切っただけのグリーンサラダ。
と、そんなわけで「おいしそうなもの」はあんまり出てきませんね。つくるとしたらチョコチップクッキーかな。でも多分再現ということならば、クッキーミックスを作り方通りに作るというのが正解な様な気がするので、あんまりおもしろみはないかもね。