Title: モロッコで断食(ラマダーン) (幻冬舎文庫)
Author: たかのてるこ
Category: 紀行
Story: モロッコに到着したたかのさん、バスで水を飲もうとすると、乗客ににらまれる。何がなんだかわからないでいると、ラマダーン(断食月)に入ったことを告げられる。ラマダーンを実践するたかのさん、何日続く?
Comment: ひとつ前のエントリー「サハラ砂漠の王子様」の続きになります。ようやく「ひとり」になったたかのさんはなぜか(いつものように)地元のにいちゃんやおっちゃんと仲良くなります。とはいえ、アジアを長らく旅してきたたかのさん、一人旅なりの緊張や警戒が先に立ちます。が、イスラムの教えを自然に実践する人々に受け入れられ、とけ込んでいきます。
最初に読み始めたときには、「なんでラマダン知らずに旅行に行くかね!」と思いましたが、まあそれがこだわらないいいところなんでしょう。普通はその時期さけるだろうからね。一緒に断食は苦しかったと思うんだけど、その辺はさらりと書いてあってそんなに気になりません。やっぱり、苦しい、おなか減った話ばっかりだと本読んでいてもつらいものね。旅はたかのさんの人に対する興味や尊敬などすばらしいお話が山盛りです。友達を作って、恋をして、電気製品から離れた穏やかな暮らしにとけ込んでと、本当に退屈しません。私なら「ヒッチハイクして友達の家にいく」なんてことはできないだろうなあ。いっしょに断食しないだろうしね。