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Triple X

トリプルXDir: Rob Cohen Cast: Vin Diesel, Asia Argento, Marton Csokas

首筋に3つのXのタトゥーのある男Xがシークレット・エージェントとしてプラハで活躍!というお話なのですが、とりあえず新鮮な点はヴィン・ディーゼルが演じるXが国家公務員でなかったことらしい。アクションシーンはとてもよかった。宣伝でもやっている雪崩に追いかけられながらスノボでおりるシーンとか、それが目玉だからですが、しっかりとゆっくりみせてくれてよかったです。笑いという点ではトレーラーに出てくる以上のシーンはなく、サミュエル・ジャクソンがうすっぺらい役で笑えるとかそういう点だけだった。他は007のパターンをほぼ踏襲しているといっていいでしょう。年寄りのQのかわりにメカおたくの兄ちゃんがでてくるとか。まあXは今のところ女たらしではないようですが。そんな感じでヒーロー以外は伝統的スパイ映画ですね。あとは何で潜水艦なのに水で無害になる毒を使うのかとかいろいろ変な点はいっぱいありましたが、そんなところは笑って楽しめば、気分転換によい映画でしょう。しかし、なんで科学者が何かを開発するシーンてワンパターンなんですかね。あんな風にネズミつれてきても意味ないってば。

ヴィン・ディーゼルはがんばってる、って印象。主役らしさがもうちょっとでないとこの手の映画はだめじゃないかなあ。シリーズ化が予定されているようだけど、彼がもっとインパクトある存在がないと面白くないでしょう。できれば今回のヒロインとシリーズを続けていくといいんじゃないですかね。サミュエル・ジャクソンはただ存在感のためだけに起用された感じ。確かに彼の役をあんまり力のない役者さんがやると、映画全体しまらないわけですが、もったいない感が否めない。だいたいこの人物の性格に現実感がない。もちろんアクション映画だからあんまり関係ないかもしれないけど、失笑を買うようなせりふはどうかと思う。

テロリストが陰謀をたくらむというのはいつものパターンだけど、冷戦が終わったためかおおっぴらにロシアは悪者になってますね。アメリカ映画だからしょうがないんでしょうけど、もうすこしリアリティのある、もしくはちょっと気がつかないようなところが企てるプランっていうのがないと面白くない。世界中の人が死ぬっていうのが確かに最大の危機を表現するのだろうけれど、他にないのだろうか。解決する過程のバリエーションが増えるのは良いですが、そちらの方も少し考えてほしいものです。

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2002年11月01日 07:45に投稿されたエントリーのページです。

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