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さらば、ミスター・ナイスガイ (ナンシー・スパーリング)

さらば、ミスター・ナイスガイ
ナンシー・スパーリング 村井 智之
ソニー・マガジンズ (2005/05)
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Category: 文芸 コメディ
Story: 人当たりの良い、成功した「いい人」のアレックス。人生順風満帆と思っていたのに、愛車は壊され、仕事はくびになり、彼女は寝取られる…。もういい人はやめた。自分のために生き、奴らに復讐をする「アレグザンダー」として生きていくことに決めた。

Comment: ついその映画のラブコメとかにありがちな筋書きを見て手に取ってしまったのですが、まあそのまんまなお話でした。実際映画化権をニューラインシネマが買い取ったそうなので、そのうち映画化されることでしょう。イメージとしてはマシュー・マコノヒーとかがやりそうなキャラでしょうかね。

アレックス時代の不幸やらアレグザンダーになってからの人でなし人生が妙にさわやかに書き込まれていて、まさに現実味無し。殴られて血だらけになったり、彼女の浮気現場にぶち当たって吐いたりしているのに、常にビニールの膜で覆われているかのような非現実感がまとわりついています。その膜が最後には取り去られて、そこにある現実は…というのがオチになるわけですが、特に意外性もなく、逆にここまでぶっ飛んだコメディできたのに終わりがそうなるのは、仕方がないけど、すっきりしないねえという感じでした。

気分転換、暇つぶしにはちょうどいいお話(2時間もあれば読めるでしょう)。ただ、アレグザンダーの女性の扱いには頭にくるので、あんまりいい気分転換にはならないかも。

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2005年06月06日 10:06に投稿されたエントリーのページです。

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