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帰ってから、お腹がすいてもいいようにと思ったのだ。 (高山なおみ)

帰ってから、お腹がすいてもいいようにと思ったのだ。
高山 なおみ
ロッキングオン (2001/04)
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Category: エッセイ (料理のエッセイではない) レシピ付き
Contents: 夢でみた情景を中心に日々の思いを綴ったエッセイ。暗め。
Comment: 以前諸国幻想料理店で紹介した高山なおみさんのエッセイ。自分の中に沈み込んでいくような内省的?エッセイなので、好みがわかれるところでしょう。ご本人もあとがきで書いているように、いろいろと不幸なことが重なった1年のころということなので、死や老化、病のイメージが蔓延していて、ちょっと神経をかりかりと引っかかれるイメージです。特にまぶたに見える網状の模様の話とか、私が低調なときに気になるいらいらの元(このイメージにとらわれると、しばらく指と手の甲がちりちりして、脳みそにすがいったような感覚に陥る)を再体験させられて生理的にはちと堪えた本でした。しかし最初の「プロローグ」、まさに「帰ってから、お腹がすいてもいいようにと思ったのだ」は自分の父が亡くなったときのことをまさに思い出してしまって、この章を立ち読みで読んだ瞬間にこの本に捕まってしまった感があります。

彼女の本にはよく映画がでてきて、その中の食べ物が紹介されています。今回も『四月物語』のカレー、『グレン・グールド 27歳の記憶』のビスケットなどなど、それだけで映画を見てみたい、食べてみたい気にさせてくれます。ビスケットはレシピも載っていることだし、そのうち作ってみますかね。

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2005年05月31日 09:48に投稿されたエントリーのページです。

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