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2003年02月 アーカイブ

2003年02月01日

タイムトラベラー~きのうから来た恋人~

タイムトラベラーDir: Hugh Wilson Cast: Brendan Fraser, Alicia Silverstone, Christopher Walken, Sissy Spacek, Dave Foley

忙しくって最低な一週間を乗り切って,ようやくたどり着いた金曜の晩のレンタルビデオ屋。がっかりするような映画だったらきっと立ち直れなくなりそう…。と、棚の間をさまよって、たどり着いたのがコメディのところ。きっとブレンダンなら大丈夫、とつかんでレジに向かったら、「お客さん次回からは中身だけ持ってきてくださいね。」といわれてしまった。

で、どうだったかというと面白かったです。ストーリーはタイムマシンが出てくるわけではなくて、金と頭と実行力を兼ね備えたマッドなお父さん(Walken)が、35年暮らせる核シェルターを準備していて、勘違いでそこにこもることになる。シェルターで生まれた、外界を何にも知らないアダム(Fraser)が35年後の世界に出て大冒険。てなわけです。実際考えてみるとえらく恐ろしいお話ですが、WalkenとSpacekの夫婦が面白くその暗さをなんとかしています。実際にストーリーが動き出すのはアダムが外に出て行ってからなのですが、その前のシェルター暮らしの部分が結構長い。全体としてはバランスが悪いとは思うんだけど、大物俳優お二人の掛け合いはかなりおかしくて、良かったです。ブレンダン・フレーザーは私の大好きな俳優さん。あいかわらずおとぼけなキャラはばっちりで楽しかったです。(やっぱりコメディのできない俳優さんはあんまり好きじゃないなあ)。彼の恋するイブ(Silverstone)は、顔が崩れるのにかまわず表情が動いて面白かった。最初は蓮っ葉で壊れたねーちゃんなのに途中で突然美人になるのでちょっとびっくり。器用な演技ではないけれど、この映画ではしっくりはまっていいと思います。

しかし、何より主役そっちの気で観てしまったのがイブのゲイの同居人をやったDave Foley。この人どっかでみている、なんだろう、なんか牧師さんだか神父さんのかっこしたコメディをみたぞ、となにかアンテナに触れるものが。ってみたらKids in the Hallの人じゃないですか。そっか、TVでみてたんだ。いやあ、なんかうれしかった。ついでに日本でみつけたKids in the Hallのファンページがとても気合が入っていて、すばらしかったのでLinkさせていただきました。

というわけで、お勧めの映画なんですが、冷静に考えてみるとこの手の突然知らない世界に迷い込んだ人っていうパターンは、めでたしめでたしにもっていくためにかなり無理しているよね。やっぱり、恋されるほど素敵な男性ってところだけではうまくいかないのか、この映画でも実は大金持ちとか、「NYの恋人」では貴族だったとか、そういう明確な付加価値をつけないといけないらしい。一応、この映画でもイブが「大金持ちって分かるより前に、恋をしてよかった」っていう場面があるけれど、それ自身が言い訳っぽい気がする。結局観客がなっとくするいい男にしないといけないのでしょう。それとももうこれは誰が見ても恋するような男だと俳優さんが演じ切れないのがいけないのか。もちろんその後の幸福を保障するような条件を設定する必要があるんだろけれど、2人仲良く苦労しながら暮らしていくっていう設定があったっていいと思うんだけど、どうでしょう?

2003年02月02日

ボーン・アイデンティティ

ボーン・アイデンティティDir: Doug Liman Cast: Matt Damon, Franka Potente, Chris Cooper

海で助けられた記憶喪失の男が、なぜか自分が戦闘やサバイバルの能力に長けていて、さらになぜか命を狙われ続ける。さて、彼の正体は…というお話。マット・デイモンがこのびくびくしているが、追われてピンチにたたされると、おちついてふてぶてしくタフに反応するスパイって役どころをいい感じでやっています。トリプルXと同様、アメリカのスパイですが舞台はヨーロッパ。特にパリでの場面は凱旋門をはじめとしてとても美しく、面白いアングルの景色が見られます。と、うっとりしているうちにカーチェイスがはじまったりして、なかなか。このパリの街をミニで疾走するカーチェイスが一番の見せ場かな。ただ怖い、不気味な感じを演出するのが、わりとグロなシーン(手術やモルグ)なので、そんなシーンが苦手な人はやめておいた方がいいかもしれません。

マット・デイモンはこの役のためにかなり鍛えたらしく、筋肉もりもりで肩のあたりが盛り上がった体型になっていて、007やXXXのような大掛かりなアクションがたたみ掛けるみたいなことはないですが、アクションもばっちり決まってました。ヒロインはドイツの女優さんFranka Potente。最初出てきた時はすごい美人って感じはしませんでしたが、映画の後半で髪型が変わるとスタイルのよさが協調されて、なるほどって感じ。悪役はChris Cooper(いつみても小松正男みたい。最近で覚えているのはアメリカン・ビューティの隣のお父さん役)で、いつものように悪役のつぼはしっかりおさえている。けど、彼の役をもう少し膨らませてもよかったかな。せっかく彼が演じているのだし。ジュリア・スタイルズも実はでているのだが、なんで?というほど意味のない役をしている。銀行でボーン(主人公)を確認するエージェントの役をNoting Hillでトラベル本の本屋にクマのプーさんの本を買いに来る客をやった人がやっていて、ちょっと笑った。しかし、露出時間ほんの数秒。そんな感じで、まあマット・デイモンのための映画ですね。
どうやらロバート・ラドラムの原作は3部作で、その後のボーンの話もあるようなので、そのうち読んでみようかなと思っています。しかし、映画として面白いから設定に文句をつけようと思っていないけど、カフェに入るだけで6台の車のナンをバー覚えている記憶喪失の人なんていないって。

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