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2003年01月 アーカイブ

2003年01月12日

17歳のカルテ

17歳のカルテDir: James Mangold Cast: Winona Ryder, Angelina Jolie

そもそもイギリスにいたころに大々的に宣伝していた覚えがあるのと、アンジェリナ・ジョリーがこれでアカデミー賞とっているくらいだから日本でも有名だったろうとおもったら、レンタルビデオ屋の単館上映作品の棚にありました。なんでだー。主人公スザンナ・ケイセン(実際作者でもある)が自殺未遂のあげく精神病院にいれられ、そこで自らの人生へたちむかうことを学ぶ…っていうストーリー。

まあくらーい話なんですが、けっこう集中して観てしまいました。面白かったです。ただ、おもうのはもしこれをまさに公開している時に見たらしゃらくさい映画だとおもったんじゃないかなということ。ある種のモラトリアムとか自己の喪失とか、そういったひと世代前のはやりテーマを無理やり詰め込んだ感じがしてしまうんじゃないかなあ。今見る分にはそんなにいやらしさを感じないけれど。実際、この作品はあんまり見ごたえなしという意見も多いみたいです。私自身の感想としては、リアリティという意味ではあんまり感心できないできですが(そういう意味ではなまっちょろい映画ではある)、そういったドロドロしたリアリティを強調せずに核心の問題を提示する(それもすこしご都合ではあるが)ということは大事なのかもなと思いました。その辺のご都合なところがいかにも一人称で語られる映像みたいな感じがしてよかったです。

主人公はウィノナ・ライダー…17歳の役をやるとはなんとも。彼女がこの作品を気に入って制作の方もやっているようです。そのせいか思いいれ見たいなものを演技には感じます。とはいえそんな風に感じさせるのは演技としてどうなんだろう。ストーリーの要となるリーダー格のリサをアンジェリナ・ジョリーが演じています。うーん、これでアカデミー賞っていうのはどうかなあ。別に演技が悪いわけではないんだけど、もともと派手な役である種型にはまった演技だから、目立つけどうまいって感じはしなかった。役柄的においしいところ総取りって感じです。

しかし何よりこの映画の中で怖いのが、精神病院の入り口で入院患者を待つにこやかなウーピー・ゴールドバーグだった。

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